ヘッジファンドのリスクと危険性は?その対策と投資先の選定方法を解説!

ヘッジファンドへの投資を検討しているけど、どのようなリスクがあるの?

他の投資にはないヘッジファンド特有のリスクって存在する?

ヘッジファンドのリスクや危険性への対策を知りたい!

そんな思いから、こちらの記事に辿り着いたのではないでしょうか?

ヘッジファンドは様々な投資手法を組み合わせることで、リスクをヘッジ(回避)しながら運用する絶対利益追求型の私募ファンドです。

ただし、他の投資と同様にヘッジファンドも無リスクになるわけではなく、一定のリスクが存在します。

ヘッジファンドの投資家は投資リスクをきちんと理解して、リターンとリスクを比較する必要があります。

検討の結果、リスクを受け入れることができるのであれば投資へと進みましょう。

本記事では、ヘッジファンドにおける共通のリスクや危険性とその対策を解説していきます!

PB池田
あくまでも一般論となりますので、投資検討の際は個別のヘッジファンドのリスクをしっかりと確認してくださいね。

※そもそもヘッジファンドって何?という場合は、こちらの記事で簡単にヘッジファンドの概要を解説していますのでご参考にしてください。

この記事を書いた人
プライベートバンカー
PB池田
関西出身で外資系コンサル会社に勤める40代の個人投資家。前職は銀行員だったが、転職を機に本格的な資産運用を始める。証券アナリスト・プライベートバンカーの資格を有しており、現職では大手金融機関へのアドバイザリーに従事。職業病で徹底的にリサーチしないと投資できない性格で、ブログでは様々な資産運用先を紹介している。2021年現在、自身の運用資産は6,000万円を超える。

一般的な金融商品としてのヘッジファンドのリスク

まずはヘッジファンドに限らず、投資をするうえで一般的にリスクとなり得ることを確認していきましょう。

投資に慣れている場合は当たり前のことかもしれませんが、念のため解説します!

元本割れのリスク

ヘッジファンドには元本割れのリスクがあります。

これはヘッジファンドに限らず、投資であれば元本保証がないのは当たり前で損失が発生すれば元本が毀損する可能性はあります。

そもそも真の意味で元本が保証されるのは銀行預金のみで、それも銀行が破綻した場合は1,000万円を超えた部分は保証されません。

日本国債ですら日本が破綻すれば元本割れのリスクがあります(もちろん、その可能性は非常に低いですが)。

過去には預金の利回りが数%もあって元本保証された銀行預金でも十分な資産運用だったので、わざわざリスクを冒す必要はありませんでした。

しかしそれは過去の話で、今後将来にわたって預金利回りが大幅に改善する見込みはほぼ無いと言われています。

資産を運用してお金を増やしたいのであれば、元本割れのリスクを許容することが必要です。

PB池田
元本保証しているようなヘッジファンドがあれば、詐欺の可能性がありますのでご注意ください。

運用失敗のリスク

ヘッジファンドには運用失敗のリスクがあります。

元本割れのリスクと近い内容ですが、ヘッジファンドは投資戦略の失敗によって損失を出す可能性はあります。

しかし、ある調査では1993年から2010年までの間、ヘッジファンドのボラティリティはS&P500より3分の1ほど低いという結果も出ています。

S&P500はつみたてNISAの銘柄でもよくオススメされている人気の指数の一つですよね。

多くのヘッジファンドはレバレッジ、借金、信用取引、デリバティブを用いて、リスクを上手く回避しながらリターンを追求しています。

そのため、市場が下落してS&P500が急落するような場面でも優秀なヘッジファンドは利益を上げることができます。

ただし、ヘッジファンドは伝統資産(株や債券)よりも大きなテール・リスクを孕んでいると言われています。

テール・リスクとは、発生する可能性は非常に低いが発生した場合の資産損失が非常に大きいリスクを意味します。

ヘッジファンドが個別銘柄レベルで取引や戦略を公開することは無いので、テール・リスクを予見するのは難しいです。

PB池田
テール・リスクが生じにくいヘッジファンドをある程度選別することはできるので、記事の後半で説明します。

カントリーリスク

これは日本以外のヘッジファンドに投資する場合ですが、カントリーリスクがあります。

カントリーリスクとは、海外投資を行う際に対象国の政治・経済・社会環境の変化のために、個別ファンドが持つ投資リスクとは無関係に収益を損なうリスクです。

収益を損なう原因のうち、何をカントリーリスクとして考えるかは様々な意見がありますが、例えば以下のようなリスクがあります。

「国がデフォルトしてしまう、過剰なインフレが起こるなどの経済情勢の変化」

「内乱や革命などの政治情勢の変化」

「海外投資規制や送金規制などの政策や規制の変化」

「自然災害などの地理学的・水文学的・環境学的な変化」

カントリーリスクは多くの民間会社によって格付されているので、ヘッジファンドの所在国と投資対象国は確認しましょう。

PB池田
あまり気にしすぎる必要はないですが、発展途上国などへの投資には注意してください。

税制などの変更リスク

ヘッジファンドには税制などの変更リスクがあります。

ヘッジファンドが投資対象としているものの運用利益に対する課税が変更されれば、利回りが悪化する可能性はあります。

また、個人投資家がヘッジファンドから受け取る運用利益への課税が増税になれば、手元に還ってくる資産は減少します。

そして、株式会社や合同会社といった会社に対する税制が変われば運用に悪影響となる可能性もあります。

PB池田
これは避けようのないリスクですが、認識はしておきましょう。

ヘッジファンド特有のリスク

ここまで紹介してきたリスクはヘッジファンドに限ったことではないので、知っている内容も多かったと思います。

ここからは、ヘッジファンド特有のリスクについて解説していきます!

ファンドマネージャーのリスク

ヘッジファンドにはファンドマネージャーのリスクがあります。

ヘッジファンドの運用結果は、ファンドの要であるファンドマネージャーの力量によって大きく左右されます。

もちろん、ファンドマネージャーはその道のプロですが、優秀なファンドマネージャーであっても一定のリスクは存在します。

例えば、スタイル・ドリフトのリスクがあります。

スタイル・ドリフトとは、ファンドマネージャーが専門とする投資戦略から離れて取引してしまうことです。

具体的には、アメリカのIT関連株への投資が専門なのに全世界の株式に投資を拡げた結果、運用に失敗したケースです。

完全にファンドマネージャーの暴走ですが、実際にあった事例です。

そして、キャパシティ・リスクという1つの戦略に資金を多く投資しすぎてファンド全体のパフォーマンスを悪化させてしまうリスクもあります。

このリスクを回避するためにファンドによっては、一定の金額を集めた時点で新規募集を停止することもあります。

また、大きなファンドではファンドマネージャーが変更になって、運用が悪化したケースもありました。

正直、ファンドマネージャーが変わってしまったら別物のファンドになったと考えていいでしょう。

可能性は低いですが小さなファンドであれば、ファンドマネージャーが運用を辞めてしまうリスクもあります。

その場合は、ファンドが償還になるので資金は戻ってきますが、そのファンドでは運用が続けられなくなります。

PB池田
ヘッジファンドの運用はファンドマネージャーに依存するので、しっかりと見極める必要があります。

流動性のリスク

ヘッジファンドには流動性のリスクがあります。

ヘッジファンドは解約に制限を設けている場合が多く、月に1回や四半期に1回しか解約タイミングがないというのが一般的です。

さらにその解約タイミングのかなり前までに解約の申請をする必要があり、申請から実際の解約まで時間がかかります。

緊急に資金が必要になっても、すぐに手元に還ってくるわけではないので注意が必要です。

何故こんな制限をかけるのか不満に感じるかもしれませんが、これには明確な理由が存在します。

ヘッジファンドはショートポジションやレバレッジをかけた運用を駆使しているので、予期せぬ現金化は運用益を損ないます。

例えば市場が下落局面でファンドとしては利益の出るポジションを設定できているとします。

それなのに経済ニュースなどに心を動かされた投資家からの解約が殺到してはファンドの運用資産は安定せず、大きな投資成果が見込めません。

資金の急激な流出を防ぐことで、既存投資家の利益を守っているという側面があります。

PB池田
ヘッジファンドは市場が下落局面でも利益を追求できるので、長期目線で投資しましょう。

ファンド破綻のリスク

ヘッジファンドには破綻のリスクがあります。

投資信託の運用会社でも同じじゃないの?と思われるかもしれませんが、一部のヘッジファンドは大きなテール・リスクを孕んでいるからです。

繰り返しとなりますがテール・リスクとは、発生する可能性は非常に低いが発生した場合の資産損失が非常に大きいリスクを意味します。

いくつか有名なヘッジファンドの破綻事例を紹介します。

ロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)

LTCMはソロモン・ブラザーズで債券トレーディング部門も率いるメリウェザー氏が1993 年に設立した著名ファンドです。

ノーベル経済学賞を受賞したロバート・マートンや元FRB議長のデビッド・マリンズらを迎え「ドリームチーム」とも呼ばれていました。

当初は金融工学に基づき慎重な取引を行っていたが、次第にレバレッジ引き上げて理論的に損失が無限大にあるポジションを組むようになった。

それはテール・リスクを考慮しない極めてハイリスクなポジションだったのです。

高い運用実績を出していたLTCMですが、そこにアジア通貨危機、ロシア財政危機と立て続けに金融危機がおきて破綻しました。

タイガー・マネジメント

タイガー・マネジメントはジュリアン・ロバートソン氏が1980年に設立したファンドです。

設立時点の資産は8百万米ドルでしたが、1997年には10.5億米ドルまで増えて世界で2番目に大きいヘッジファンドとなりました。

しかし、ロシア財政危機や日本円の急騰で多額の損失を抱えて破綻しました。

ちなみにタイガー・マネジメントは投資家へのレポートでポジションを公開したことでトレーダーに狙い撃ちされました。

PB池田
ヘッジファンドが取引内容やポジションを公開することは非常にリスクが高いことなんですね。

実は、2021年3月に破綻して話題になったアルケゴス・キャピタル・マネジメントのフアン氏はロバートソン氏の愛弟子です。

タイガー・マネジメント流のハイリスクなポジションを取っていたことが破綻の要因とも言われています。

ヘッジファンドのリスクへの対策

ヘッジファンドのリスクについて解説しましたが、ほとんどのリスクは優秀なヘッジファンドを選ぶことによって回避できます。

まず、元本割れや破綻してしまうリスクを避けるためには過去の運用実績を確認しましょう。

もちろん、将来の運用を予想することは難しいのですが、過去実績が高ければ運用に失敗するリスクは低いです。

ただし、テール・リスクを無視してリスクの高い運用をしているファンドは存在するので、そこは過去の金融危機を乗り越えられているかで判断しましょう。

例えば、日本株に投資しているファンドは日経平均が下落した場合にどんな実績だったかを確認すれば大丈夫です。

PB池田
投資家の目線で言うと、ファンドがどれほどリスク管理を徹底していると主張しても過去実績が全てです。

次にロックアップ期間などの流動性のリスクですが、大前提としてヘッジファンドへの投資は余剰資金で行ってください。

間違っても生活資金や近々で必要となる資金で投資しないようにしましょう!

事前に必要なタイミングがわかっているのであれば、余裕をもってファンドに解約申請すれば問題は無いです。

そして最後に、これは一般的なリスクではないですがヘッジファンドは情報を公開していないので詐欺会社も存在します。

これを避けるためには許認可や入社している人材などから社会的信用力を確認しましょう。

PB池田
国や金融庁の許認可は簡単に確認できますが、不安であれば私までご相談してください。

ヘッジファンドのリスクまとめ

今回のまとめ
  • ヘッジファンドには元本割れなどの一般的な投資リスクがある
  • 特有のリスクとして、ファンドマネージャーへの依存や流動性のリスクがある
  • リスクへの対策として、過去実績の確認は必須
  • ヘッジファンドへの投資は余剰資金で行う

ヘッジファンドのリスクについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

ヘッジファンドには他の投資と同様に、元本割れや運用失敗、カントリーリスク、税制リスクなどが存在します。

ヘッジファンド特有のリスクとしては、ファンドマネージャーへの依存が強いことや流動性のリスクが主だったリスクでしょう。

ほとんどのリスクはファンドの過去の運用実績を確認して、優秀なファンドに投資することで回避できるはずです。

ただし、ここで紹介しているリスクはあくまで一般論となりますので、個別のファンドにどういったリスクがあるかは別途確認してください。

ヘッジファンドに限らず、投資にリスクは付き物なのでそれが自身で許容できるリスクであれば投資へと進みましょう。

PB池田
ヘッジファンドへの投資を検討するのであれば、リスクをしっかりと確認しましょう。

※優秀なヘッジファンドを知りたい場合は、ヘッジファンドのおすすめランキング記事をご参考にしてください。

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